Episode 01

恥を捨てよ街に出よう!

女装と男の娘たち短編集

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 朝の通勤ラッシュ。

 電車内はクーラーが効いているとはいえ、夏の熱気や汗の臭いがムンムンとしていた。

 ミニスカートから伸びる太股に忍び寄る手。

 凛はゾクゾクと体を震わせながらも声を押し殺して、目の前のドアに張り付くように身を任せた。

 明らかな痴漢行為。

 けれど……なにか違和感がある。

 凛の太股を触る手が小さく、それでいて指は長く、まるで女性のように綺麗な手だった。

 違う。

 その手の持ち主は少女だった。しかも、痴漢をされている凛と同じ学生服。

 痴女ともいうべきその少女は大胆に、凛のショーツをずり下げた。小振りが引き締まった尻が丸出しにされた。

 凛は恥ずかしさで顔を紅潮させた。

 こんな姿を晒しているところを誰かに気づかれたら……。

 凛の耳元で痴女の少女が呟いた。

「凛ってば……もっと自然にしないと……」

 名前を知っている。そう、凛もこの少女のことをよく知っていた。

 さらに大胆になった痴女の少女は、凛を抱き込むように腰から手を回して、股間のモノを掴んだのだった。

 ショーツからはみ出し、スカートを突き上げ、ビクビクと先端を振るわせるモノ。それは作り物ではない、まさしく男のモノだった。

 痴女の少女は凛の彼女。

 そして、凛は〝彼氏〟だった。

 夏休み中の今、学校に行く学生は少数だ。

 しかし、もしも同じ学校の生徒に出会ってしまったら?

 凛は居ても立っていられず、胸がはち切れんばかりの思いをしていた。

 女装をしているこんな姿を見られたら、学校にはいられなくなってしまう。同じ学校の生徒だけではない。こんな行為を誰かに見られたら、それだけで人生が終わってしまう。

 女装をしながらペニスをビンビンにさせている変態野郎。

 こんな状況でも萎縮するどこから、血管を浮き上がらせていきり勃ってしまう。

 普段のセックスと比べものにならない興奮。

 痴漢をされている。痴漢をしているのではない。

 恐ろしい。とても恐ろしかった。

 なのに……感じてしまう。

「ンっ」

 思わず声が漏れてしまった。

 周り聞こえただろうか?

 きっと大丈夫、電車の音で気づかれていないはず。でも、心配は消えることなく、凛の胸を締め付ける。

 彼女――悠希の手が勃起ペニスを激しくシゴキはじめた。容赦ない責めに凛は必死で耐えた。

 そんなにされたら出てしまう。こんな場所で出すわけにはいかないのに。

 イケナイことだと思えば思うほど興奮する。

 悠希は片手でシゴキ続けながら、さらに残りの手を凛の尻に這わせ、そのまま谷間に指を埋め……。

「ひっ」

 すぐに息を呑み込み、まるでしゃっくりのような叫びをあげてしまった。

 悠希の中指は凛のすぼむ菊門を何度も押していた。

 もう限界だったハズのペニスがさらに大きくなった。

 指が少しずつ直腸に入ろうとしている。

 凛は慌てて尻をまさぐる悠希の手首を掴んだ。

 もうすでに一線を越える行為をしている。けれど、それだけは、それだけは……。

 悠希は凛に体を強く密着させてきた。

 胸が当たっているのがわかる。太股と太股が密着し、互いに汗でしっとりとしているのもわかってしまう。

 そして、悠希の小さな息づかい。少し早い。その熱い息が凛の首筋に吹きかけられる。

 先走り汁がスカートに染みをつくる。

 出してしまいたい。本能のままここでしてしまいたい。

 凛は強く目を瞑った。

 ダメだ、こんな場所で……絶対にバレてしまう。

 別のことを考えようと必死になるが、こんな状況でほかのことを考えられるはずがない。

 しかし、このまま耐えられそうにもなかった。

 それに電車が次の駅に着いてしまったら。

 不安と背徳は快楽へと変わる。

 ガタン!

 車内が揺れ勃起ペニスがドアにぶつかり、さらに悠希の指が直腸に突き刺さった。

「うっ!」

 ドピュ! ドピュピュピュ!

 ついに果ててしまった。

 白濁液がスカートの裏地を汚し、まだ堅く突き上げられているペニスを伝って、悠希の手にベットリと張り付いた。

 車内アナウンスが聞こえた。

 減速する電車。

 目の前のドアが開くと同時に二人はホームに逃げ出した。

 凛は鞄で股間を隠しながらとにかく逃げた。

 すぐに女子トイレに駆け込み、不思議がられながらも二人そろって個室に飛び込んだ。

「はぁはぁ……」

 二人そろって息を切らせた。

 すっかり凛のモノも小さくなっていた。

 涙目で凛は悠希を見つめた。

「バレてないよね?」

「バレたかも……アタシの手についた凛の精子……誰かのスーツにつけちゃったかも、あはっ」

「笑い事じゃないよ!」

「シー!」

 悠希は唇の前で人差し指を立てた。

 ここは女子トイレ。男の声が聞こえたら大変な騒ぎになってしまう。

 凛はパニックで頭が回らなかったが、ハッとしてあることに気づいて、悠希の耳元でささやいた。

「着替えは?」

 言われた悠希もハッとした。

 着替えはちゃんと持ってきていた。

 しかし、手元にはない。

 そう、今頃は次の駅に着いてしまったなんてことも……。

「どうすんだよ」

 震えた声。小声ながらも凛の怒りは十分に伝わってきた。

「どうするって言われても……」

 着替えはちゃんと用意してスポーツバッグに入れてきた。ただ、棚に置き忘れてきてしまった。

「女装して電車に乗るだけって言ったのに……」

 凛は壁に寄りかかり顔を伏せてしまった。

 はじめはそんな約束だった。悪のりした悠希が痴漢までしてきたのだ。

 悠希は凛の顔を覗き込み、軽いキスをした。

「ごめんね」

 そう言いながらトイレットペーパーを取り、しゃがみ込んで凛のスカートの裏地についた汚れを拭きはじめた。

 慌ててショーツをはいたせいで、至る所に白濁液が付いてしまっている。

 ショーツにも染みが……これはまた少し違う染みだ。

 萎縮しきったペニスの先から出た残り汁。それが染みをつくってしまったのだった。

 悠希はショーツをゴシゴシと拭いた。中が刺激され、ムクムクとまた勃ってしまった。

「えっちぃ~」

 小悪魔の笑みでからかう悠希。

 凛は少しムッとした。

「ワザとやっただろ?」

「ナニが?」

「…………」

 凛は答えなかった。思惑通りに体が反応した自分が恥ずかしかったからだ。

 ワザと悠希は勃つように強く股間を刺激したのだ。

 小さなショーツから勃起した亀頭が顔を覗かせている。先端からは白く濁った汁が滲んでいた。

 悠希はショーツの中から勃起ペニスを取り出し、マイクのように口元に近づけた。

「せっかくだからここでもしよっ?」

 小悪魔の笑み。

 上目遣いのその笑みに僕が逆らえるハズがなかった……。