
南の記録官/主人公
エリス=ヴェルナ
アウレオンの記録圏から北方大陸へ向かう少女。書くことで守る者から、書かないことで受け継ぐ者へ変わっていく。
INTRODUCTION
書かれし者よ。綴られぬものを継げ。
南の記録圏から来た少女エリス=ヴェルナは、北方大陸シェリグラートへ向かう白霧陸峡で、ひとつの異質な祈りと出会う。
そこでは、名は石に刻まれず、紙にも写されない。
契約は雪上に一瞬だけ浮かぶ霜紋として結ばれ、記録は風の匂い、氷の音、霧の流れとして受け継がれる。
これは、名を失った神ではなく、まだ綴られていない神をめぐる物語。
雪と霧、精霊王の記憶、巨人族の沈黙、ラグナ=ロークの残滓が眠る北方大陸で、ひとりの記録者が“書かれし後継者”となっていく、静謐な神話幻想譚。
STORY
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南の記録圏から北方大陸へ向かうエリス=ヴェルナは、白霧陸峡で“書かれない祈り”と出会う。
名を紙に残さず、風と霜紋に託す北の信仰が、彼女に記録者としての新たな問いを突きつける。
CHARACTERS
南から来た記録官、北方の沈黙に属する者たち、そして綴られぬものの外縁に立つ存在。

南の記録官/主人公
アウレオンの記録圏から北方大陸へ向かう少女。書くことで守る者から、書かないことで受け継ぐ者へ変わっていく。

風読みの案内役/相棒
地図ではなく、風と霧と息名を読む青年。シェリグラートの「書かないことで守る」思想を体現する。

北方調査団長
エリスの上官。記録官でありながら、記してはならないものに余白を残す重みを知っている。

ザルファト系記録官
契約都市ザルファトから派遣された監査記録官。制度、署名、証明を重んじ、北方の息名文化と衝突する。

霧都の息名司
フェル=シェリカの風祈り庁に属する現地協力者。都市に流れる風・霧・記憶を読み、外部者を北方文化へ接続する。

フロズ民の雪原案内人
歴史化した巨人族フロズ民の同行者。炉火の叙事詩と雪原の記憶を背負う、北方の口承役。

ヨトゥナールの語り部
神話そのものに近い巨人族の古老。ラグナ=ロークを終末ではなく、経験として語る境界の語り部。

記録不能の精霊児
綴られぬ神の余白を宿す子。名を書こうとすると空白になり、エリスの資質を示す鍵となる。

観測神格の影
綴られなかったものを見ようとする者の前に現れる鏡。答えを与えず、観測者自身を映し返す。
LOCATIONS
この物語では、土地そのものが記録の形式を持っています。白霧、霜紋、風、炉火、禁足地がそれぞれ異なる“残り方”を示します。

アウレオンとシェリグラートをつなぐ霧と氷の境界。記名文化から記憶文化へ踏み出す第一の門。

記録商人、記名官、フロズ民、風精霊司祭が交差する交易町。中央と北方の文化差を見せる玄関口。

南シェリグラート最大級の都市。風向き、霧、骨笛、風鈴の音によって街の秩序が読まれる。

フェル=シェリカの旧霊域区。風精霊信仰の中枢で、記憶の契約が継承される深層の入口。

フェル=シェリカから記憶の森、精霊の里、アムドア方面へ向かう主要街道。風鳴り石と雪標が道を示す。

書物ではなく、温度、香り、沈黙として神の痕跡が残る森。ニル=アリアの出現地候補。

精霊の記憶と古い祈りが残る里。書かれない詩、綴られぬ神の根源へ近づく霊域。

歴史化した巨人族フロズ民の生活圏。神話が人の暮らしへ降り、炉火の前で語り継がれる土地。

純系・断絶型の巨人族が残る禁足地。世界が滅びることを知っていた者たちの記憶域。