玄関を開けると宅配便の汗臭いオッサンが立っていた。生憎、俺は働くオッサンの魅力が理解できない。
とにかく少し不思議に思いながらも俺は荷物を受け取った。
独り暮らしの俺はバイトがない日は引きこもっていたい性分で、ネット通販をよく利用している。
が、こんな荷物注文した覚えなど断じてない!
親からの仕送りなんて届いたことないし、他人から贈り物なんてのも届くわけがない。
だって友達いないもんな!
送り主はどっかの企業らしいが、どんな会社なのか名前だけじゃわからない。
段ボール箱の大きさは両手で抱えてどっこいしょするくらい。
開けるか、開けざるべきか……。
これは俺を試す誘惑に違いない!!
神が与えたもうた試練。
小悪魔ちゃんの誘惑。
よし、開けない!
なぜなら俺はドSだから!!
「うえっへへ、開けて欲しいんだろ、開けて欲しくて堪らないんだろ!」
俺は全力をもってこの段ボール箱を焦らすことにした。
「その入り口を左右に無理矢理こじ開けて、中に手を突っ込んで欲しいのか、ん?」
ガチャ
突然玄関のドアが開き、彼女と目が合ったぁぁぁぁぁん!!
しかも、俺が段ボール箱に頬ずりして舌なめずりしてる場面を見られた。
「……変態」
ボソッと言われたところが胸にズンときた。
うん、すべてなかったことにしよう。
「そのぉ~、なんだ……覚えのない宅配便が届いて、そのぉ~」
俺ってば言葉詰まりすぎ!
ぜんぜんなかったことにできてないし!
俺の変態行為など日常茶飯事だとでも思っているのか、悠希は「ふ~ん」と鼻を鳴らしておしまい。
なにその反応?
さっぱりしてるけど、後味悪いみたいな微妙な反応。
そして、俺の不意を突いて、ついにこの宅配便の正体が白日の下に晒されるのだった!!
「これアタシが頼んだんだけど?」
「へっ?」
悠希は俺を置いてけぼりにして段ボールを開けはじめた。
そして、中から出てきたのはメイド服。
誰がそんなもの着るんだ?
消去法で悠希しかいないよな?
悠希が俺だけのメイドさんになってくれるというのか!
俺専用かっ!!
悠希はニッコリ笑って、
「はい、着て♪」
意味がわから~ん!
しかも、なにやら悠希が持参した紙袋まで渡された。
中を見て俺驚愕!
「これも着ろと?」
「うん♪」
なんだよ、その小悪魔の笑み!
中に入っていたのは下着。そう、女性物の下着だった。
「こんなの着れるかーっ!」
「え~っ、だって黒スキでしょ?」
「色の問題かーっ!」
口では嫌だと言ったが、男ならば誰しも1度は女装してみたいと思う……よな?
しかし、男としてのメンツがあるので、ノーマルな男はそれを行動に移すことはない。
俺が自ら着たいと言ったわけじゃない。あくまでお願いされたから仕方なく、そう仕方なくだ。
「ったく、悠の頼みだから聞いてやるんだからな。お前がどーしてもっていうから」
「どうしてもなんて言ってないけど? ふふ~ん、本当は自ら進んで着たいんだ?」
意地悪な表情で俺の顔を覗き込む悠希。
言い訳すると墓穴を掘りそうだからやめよう。
俺は無言のまま悠希に背を向けて着替えることにした。
トランクス1枚になったところで、パンティーを手に取って見る。
ここは勢いで行こうと決めた。躊躇は頭をモヤモヤさせるだけだ。
トランクスを脱ぎ捨て一気にパンティーをはく!
……キツイ。
ブリーフですらこんなピッチピチしないぞ。
お尻に食い込むっていうか、海パンよりこれってピチピチなんじゃないか?
しかも、前が……前が収まらん。
ハミ乳ならぬハミ玉。
前の布が細くないか?
チンポジも決まらない。
ぞうさんポジションだとキツイし、パオーンポジションだと上からハミ出る。
横から出したらただの変態だし……。
カシャ!
写メ撮られた!
盗撮された!
俺がチンコと格闘している姿を真正面から写メ撮られた!!
「すぐ消せよ!」
「待ち受けにしちゃお~」
「するなーっ!」
クソッ、早くチンコとの戦いにケリを付けなければ……。
俺はチンポジも定まらないまま急いで着替えた。
ブラのホックをあらかじめ胸の前で留めてクルッと後ろに回す。
胸の変わりにとりあえず丸めた靴下でも詰めておこう。
う~ん、大きさが足りないからタオルも入れておくか?
鏡がないのでわからないが、なかなかの巨乳ができあがったと思う。
少なくとも悠希には勝ったな!
作りもんだけどな!!
さて、次はメイド服だ。
チンポジとの格闘を考えれば造作もない。もはやこんな服など俺の敵ではない。
「よし、完璧だ!」
カチューシャを頭に乗せて今日から俺もメイドさん。
んなわけあるかーっ!
つーか、股がスースーする。
ミニスカとかはける奴はすげぇ根性の持ち主だな。
あんなのはいて外出かけたらスースーしっぱなしだし、パンチラが気になって気が狂いそうだ。
悠希が写メを構える。
「はい笑って~」
カシャ
……思わずポーズまで取ってしまった。
まるで俺がノリノリみたいじゃないか!!
いや、しかしこの胸の高鳴りはなんだ?
ちょっとテンション上がってないか、俺?
俺は元々華奢な体つきだし、体毛だって薄い。頭は薄くないが。
タイツをはいた脚は女のそのものに見えるし、自慢じゃないが顔も美形だ。
きっと今の俺は美少女に大変身を遂げているに違いない!
「なあ、ちょっと今の写メ見せろよ」
俺は悠希のケータイを覗き込んだ。
ノリノリでポーズを決めているメイドさん。
ヤバイ……可愛い。
と、思った瞬間、胸が締め付けられるくらいドキドキして、思わず勃起してしまった。
チンコがきつい。チンポジ変えたい、折れそうだ。
俺は悠希に気づかれないようにチンポジを変えた。パンティーから亀頭がこんにちはしちゃってる。正面から見たら絶対に無様な姿だ。
女装した自分に興奮してるなんて、この罪悪感というかイケナイことしてる気分が、うぉぉぉぉっチンコが痛い!
スカートの下で勃起ペニスをビクビクさせてるなんて、悠希に知られたと思うと……。
ダメだ、勃起が収まらない。
それどころかどんどんデカくなってる。きっと先走り汁が出てる。
悠希が甘えた瞳で俺を覗き込んできた。
「ねえ、キスしよ?」
なんだこいつ、俺を弄んでそんなに楽しいかっ!
悠希にはそんな気ないかもしれないけど、今そんなことされたら理性が崩壊する。
戸惑っている俺の口が奪われた。
乱暴なまでに舌をねじこんでくる悠希。
「んっ……んふぁ……」
鼻から漏れる甘い吐息。いつもより激しくないか悠希?
俺はゆっくりと悠希のパンティーに手を伸ばし、指の腹で割れ目をなぞった。熱っぽくしっとりとした感覚。汗ではないのはすぐにわかった。
こいつ、俺の女装見て感じてのか!?
悠希は蕩けた目のまま糸を引く口を離し、
「女の子としてるみたい。でも、ここは男の子」
と言って俺の勃起ペニスをパンティーの上から握ってきた。
パンティーの上から俺のモノがシゴかれる。こそばゆい、もっと強い刺激が欲しい。
悠希の手が上へ移動してくる。その先に布はない。あるのはハミ出た俺の亀頭。
「ふあっ!」
まるで女の子みたいな声で俺は喘いでしまった。悠希の指先が俺のカリをなぞったのだ。
さらに先走り汁を垂らす鈴口をぷにぷにと押しやがった。
「ああっ!」
「えっち……こんなにベトベトにして」
「お前だってヌレヌレだろ!」
「あンっ」
俺は悠希のパンティーの中に手を突っ込んだ。
ぐっしょりと濡れている。
割れ目に指を滑られると、勢い余ってズッボリいきそうだ。
もう悠希は受け入れる準備ができている。俺も今すぐしたかった。
俺は悠希を押し倒そうと……逆に押し倒された!?
覆い被さった悠希は意地悪に笑った。
「犯しちゃおうかなぁ」
俺が犯される?
女装をした俺が犯される?
チンコが、張り詰めたチンコがぁぁぁぁっ!
もう我慢できずに自分でシコリたい。
俺に上に乗った悠希がパンティーを脱ぎ捨て放った。
オ○ンコはスカートに隠れて見えない。変わりに俺のスカートが捲られた。
恥ずかしい。
もう勃起しているのはバレてるけど、パンティーから勃起した亀頭がはみ出てる姿なんて……。
ダメだ、チンコがビクビクする。
自分の目にも先走り汁が垂れてるのが見える。
恥ずかしい、恥ずかしいけど……気持ちいい!!
もっと気持ちよくなりたい。早く挿れて欲しい。いや、挿れるのは俺か?
なんだかわからなくなってきた。
パンティーを太ももまで下げられ、悠希の手が乱暴にチンコをシコる。
「挿れたいんでしょ?」
そうに決まってる。早くヤリたくて堪らない。
なのになんで聞くんだよ!
「お願いします、は?」
お前のそんな意地悪な表情が好きだ。悶えたくなるくらい好きだ。
俺ってマゾだったのか?
ドSだと思ってたが、実は俺ってマゾだったのか?
女装をしているせいなのか?
気持ちまで女の子になっているのかもしれない。
顔が熱い。恥ずかしい、恥ずかしい言葉を言わなきゃいけない。
普段は相手に言わせてるのに、悠希はいつもこんな恥ずかしい思いしているのか?
ダメだ、狂いそうだ。
「お、お願い……もっと気持ちよくなりたい……です」
「聞こえな~い」
この野郎、ふざけんなよ!
早くしたい。
女の子なのにこんなに勃起して、そこからいっぱいセーシを出すなんて、早くしたい!
想像するだけで全身が痙攣する感じてしまう。
俺のチンコを握っていた悠希の手が止まっている。俺がちゃんとお願いするまで焦らす気だ。
悠希はニヤニヤしながら俺を見ている。
きっと今の俺は泣きそうな顔をしているに違いない。
「お願いだからして!!」
「そんな言葉じゃだ~め、もっと恥ずかしい言葉で言ってみて」
「女装してビンビンに勃起してる変態メイドのチンコを挿れさせてください!」
「自分を変態だって認めちゃうんだぁ?」
「変態って認めるからしてぇぇぇぇっ!!!!」
ヌプっと悠希の腰が沈んだ。
膣壁が大きく伸縮して俺のチンコを咥え込んで離さない。
気持ちいい!
高ぶった感情が、想像以上の快感を俺にもたらしてくれる。
入れたばっかりなのにもうイキそうだ。
「イク……もう出ちゃう!」
「早いよぉ!」
「もう無理……ああっ、はう……うぐっ」
ドビュビュビュ!!
いつも以上に濃くて大量のザーメンが……止まらない……ずっと悠希の中でビクビクしてる……。
絶頂に達している俺にかまわず悠希は騎乗位で激しく腰を上下させる。
イったばかりのときに激しくされると……死にそうだ……全身を痺れるくらいの気持ちよさと……チンコがちょー痛い……でも気持ちいい。
俺のチンコがすごい圧力で吸われた。
「イク、アタシもイク、イっちゃぅぅぅぅっ!!」
背筋を弓なりにして悠希は全身を痙攣させた。
ビクッ、ビクッと身体を断続的に振るわせながら、悠希は顎を上に向けたまま恍惚としている。
そして、一気に全身の力が抜けたように俺の身体に覆い被さってきた。
「ハァハァ……すごい……もうダメ……」
「お前も俺のこと言えないくらい早すぎだろ」
「ばか……。もう男に戻ってるしー」
「うるせーよ……はうっ」
カリをソフトタッチされて女の子みたいに喘いでしまった。
もうダメだ……また俺のチンコは痛いくらいに勃起していた。
悠希はいつもの調子で意地悪に笑った。
「また犯しちゃお~っ!!」
「やめっ……あぁン!!」
好きだ、俺は悠希のことが好きだ。
萌え死ぬくらい大好きだーっ!
この日以来、えっちの主導権を完全に悠希に握られるハメになった。
しかも、なぜかえっちのときは女装させられる。
そんな自分が嫌いじゃなかたりする。
おわり