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第1章005_01 |
俺には無理だ。 そんな勇気ねぇ! 結局俺はへたれだよ。 どこまで行ってもへたれなんだよ。 どうせ学校行ったら顔合わせるんだし、学校行けばみんなもいるだろうし。 焦るな自分。 焦っていいことなんて一つもない。 果報は寝て待てってことわざもあるくらいだ。 ――電車が駅について電車から降りる。 桜井が前を歩いてるのを見て、すぐに俺は物陰に隠れた。 完全に怪しい人だ。 だが、そんな周りの目よりも、今は桜井の目の方が大事。 桜井に見つかったら困る! でも、こんな風に桜井のあとをコソコソついてくなんてストーカーみたいだよな。 改札口を出て、駅前のアーケード街を抜けて、学校までの道のりをハラハラドキドキで歩く。 かつてこんなにも学校の道のりをハラハラドキドキしたことがあっただろうか? いや、ない! そんなことを考えながら歩いてるうちに学校に着いてしまった。 桜井が昇降口に入って上履きに履き替えてから、階段を登っていくのを確認してから俺も上履きに履き替えて教室に向かう。 大丈夫だ、教室に行けばみんないるから桜井と何気な〜く会話もできる。 俺は教室のドアを開けた中に入った。 ……桜井しかいねぇ!! 教室には桜井がひとりがいるだけ、他のやつらが来てねぇ!! しかも、席についていた桜井を俺の顔を見たとたん、なにも言わずに机に突っ伏して寝たふりしやがった。 仕方なく俺も席に座るが、桜井とは少し距離を置いた。 006へ |
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