第3話_revenge
 トイレの個室から漏れる卑猥な音色。
 くちゅっ……くちゅ……。
 自らの指を舐めながら、優輝(ゆうき)は唾液で濡れた手で硬くなったモノを握っていた。
「ああっン……カズ君……くぅん……絶対に許さない……はぁはぁ」
 急に優輝は体を硬直させた。
「うっ」
 息まで止めて動きを止めた。
 静かに息を整える。
「ふぅ……ふぅ……」
 汗の珠が額から零れた。
 ビクン、ビクンと下半身で硬いモノが跳ねる。
「この勢いでやってヤル!」
 優輝はパンツをはき直した。巨大なモノが収まりきらず、上に突き出しヘソを隠してしまう。
 個室を飛び出した優輝は廊下を走り、目的の人影を探した。
「はぁ……はぁ……」
 息を切らせながら走っていると、前方に二つの影を見つけた。
 和清(かずき)と楽しそうに話している晶(あきら)の二人。
 腿を擦り合わせながら優輝は全速力で二人を追った。
 角を曲がった二人。
 このままでは見失ってしまう。
 急いで優輝も角を曲がった。
 階段を下りようとしている二つの影。
「カズ君はわたしのモノなんだからねッ!」
 優輝は両手を突き出して背中を押した。
「ぎゃああぁ!」
 悲鳴を上げて階段を転落する影。
 唖然としながら優輝を真横で見つめる――晶。
 見る見るうちに優輝が青ざめていく。
 我に返った晶が慌てて階段を駆け下りた。
「大丈夫ですかセンパイっ!」
 和清はその場を動かない。意識がないようだ。
 廊下に膝を付いた優輝の〝下半身〟はうなだれてしまった。

 病院のベッドの上で跳ねる二つの影。
「ああっ……いいよォ……カズ君の支配権はわたしにあるんだからね」
 学生服姿を着たまま、意識を失っている和清を犯す優輝。
 病室のドアが激しく開かれた。
「なにやってるんですか負け犬部長!」
 飛び込んできたのは晶だった。
 優輝の下で朦朧とした表情の和清が目を覚ました。
「……え?」
 目を覚ました瞬間、こんな状況だったら、だれでも驚くだろう。
 晶もベッドに飛び乗り、和清の肉棒を奪おうとした。
「勝手にひとのモノに手出さないでください!」
「うるさい泥棒ブタ」
「ブタにブタって言われたくないです!」
「いいから退いて。あんたはオナホかバイブでも相手にしてなさい」
 和清――の肉棒を奪い合う二人。
 戸惑う和清は声を荒げる。
「やめて二人とも! いったいあなたたち、私にこんなヒドイことして、どこのどなたなの!?」
 一瞬にして動きを止めた優輝と晶は、しばらくしてから顔を見合わせた。
 晶は慌てて和清の肩をつかんで揺さぶった。
「まさかの記憶喪失ですか!?」
「しかも、なんだか色っぽい……というより……」
 優輝は眉をひそめた。
 なよなよしながら和清は二人から逃げるように、ベッドの端で壁に背中をつけた。
 ショックで動けない晶を尻目に優輝は和清ににじり寄って、まだ大きいままの肉棒をつかんだ。
「カズ君はこれさえあればカズ君だよォ」
「あぁン、やめて……」
 甘く甲高い声を和清は漏らした。
 優輝が和清の耳元で囁く。
「カズ君はわたしのモノなの。わかるよねェ?」
 されるがままに身を任せ、和清は肉棒の先端から雫を垂れ流した。
「ちょっと待った!」
 声をあげた晶が和清の肉棒を口に咥えた。
 晶を睨みつけた優輝は手コキをやめて同じく舌を使うことにした。
「わたしに勝つ気なの?」
 唾液をたっぷり含ませた舌で優輝は血管の浮く竿を舐め回した。
 晶は頬にくぼみをつくりながら、唇を窄ませ亀頭を吸い上げると、音を当てながら口から抜いた。
「センパイが好きなのはあたしですよね?」
 返事はなかった。
 それどころではない様子の和清。
 蕩けた瞳を和清は潤ませて、鼻で熱い呼吸を漏らしている。
「んっ……んっ…ふ……」
 愛撫するように和清は自らの指をしゃぶった。
 さらに服の中にもう片手を入れて、小さく尖った乳首を指で挟みながら弄った。
 竿を舌で愛でながら優輝は上目遣いで和清の顔を見た。
「乳首教えてあげたのだれだっけェ、カズ君?」
 それに負けじと晶は和清の脇の下に舌を伸ばした。
「センパイ……舐められるの好きでしたよね?」
 ムッとした優輝は立ち上がり、ソックスをはいた足を和清の口に突っ込んだ。
「ほら好きでしょ、足舐めるの。思う存分舐めさせてあげるよ」
 ムンムンと熱気が部屋を満たし、雄の臭いが立ち上る。
 優輝は足を舐めさせながら、自らの股間から伸びる硬いモノをしごいていた。
 晶は腋にしゃぶりつきながら、四つん這いで自らの股間から伸びる太いモノの先端を、シーツに擦りつけていた。
 股間にあるハズのないモノがある二人のオンナの子に責められる。
 和清は腿を内股にさせて体を震わせた。
「うぐっ……もうやめて……いやっ……こんなこと……ううっ」
 イタズラな笑みを浮かべた優輝は、ソックスを脱いだ足を和清の口から肉棒のカリ首に移し、親指と人指し指で首を締め上げた。
「おちんちん大きくさせながら言うセリフなのォ?」
「そうですよ、センパイの好きなこといっぱいしてあげてるんですから」
 晶は舌を這わせた。
 腋から鎖骨へ、そこから乳輪で円を描き、乳首を軽く唇で挟む。
「あン!」
 小さく悲鳴をあげた和清はシーツをギュッとつかんだ。
 優輝は肉棒を踏みつけて和清の腹に押しつけ、潰すように足をねじり回した。
「やっ……あああっ……そんな……おちんぽ壊れちゃう……私のおちんぽ壊れちゃうよぉぉ!」
 足で優輝は肉棒が膨れ上がるの感じた。
 ドビュ!
 噴き出した白濁液が和清の腹にぶちまけられた。
 輝く太陽のように笑う晶が腹の白濁液に舌を伸ばした。
「そこに出したらもったいないじゃないですか。センパイの全部食べてあげます」
 優輝は腹の白濁液を足ですくって、そのまま和清の口に入れた。
「自分の汚物は自分で処理するんだよォ、カズ君。大好物だもんね……そうだ、今日は特別にご褒美あげるねェ」
 突然、後頭部をつかまれた和清は、そのまま優輝の巨大なモノを咥えさせられた。
「うぐっ」
 唇が裂けそうだ。息が苦しい。ムンとした臭いが鼻をよく抜ける。
 小さく一瞬だけ優輝は体を震わせた。
 じょぼぼぼぼぼ………
 和清の口の中に流れ込んでくる生暖かい黄金水。
 しょっぱくて、苦くて、じわぁーっと舌に刺激がくる。
 頬を見る見る膨れて、口の端からゴボゴボと溢れ出てしまう。
「わかってるよねェ、カズくぅん?」
 どうするべきか和清は自然とわかっていた。
 喉を鳴らして水分の塊を呑み込む。すごく喉に引っかかり苦しい。
「うぐっ」
 限界だった。
「ごぶっ!」
 飲みきれずに和清は黄金水を吐き出した。
「げほ……うぐ……ごめんなさい」
 シーツを汚す黄色い染み。
 汚されたのはシーツだけではない。
 優輝のスカートや足、さらに被害に遭ったのは晶の顔面だった。
 顔や髪の毛を濡らした晶は春のような笑顔を浮かべた。
「あたし、センパイにだったらナニされても怒りませんから。そこにいるブタと違って、すぐにブーブー喚きませんからー」
 晶は和清の首に抱きつき、和清の髪の毛に頬ずりしながら、笑顔を優輝に向けた。
 髪をかき上げた優輝は晶を冷たい瞳で見下した。
「人語で話してくれないかなァ?」
「耳が遠い部長なんてほっといて二人でイイことしましょ、センパイっ!」
 二人っきりでなんて、この状況で優輝が許すはずがない。
 和清は二人の顔を見比べた。
 選ばなくてはならないのか?
 なにを基準に選ぶ?
 過去のことはなにも覚えてない。
 この場で判断しなくてはならない。
 性格?
 それとも肌を重ねたときの相性?
 優輝が詰め寄ってきた。
「カズ君はわたしのモノなんだよ。それ以上でもそれ以下でもないの」
 晶は和清の首を離さない。
「あたしはカズセンパイのモノです。選んでくれますよね?」
 二人に迫られ和清は頭を抱えた。
 ビクビク動く自らの巨大なモノを優輝は指差した。
「これを選んで当然だよね? あっちのモノなんてただデカイだけだし」
「自分のが粗末なモノだからってひがまないでください部長。それにカズ君はこれよりも、こっちのほうが好きなんですから!」
 晶は四つん這いになって、尻を和清の顔面に向け、さらに尻肉を両手で割って穴を開いて見せた。
 棒と穴。
 和清はどちらも選べずにいた。
 業を煮やした優輝が和清の背後に回った。
「カズ君のほうからわたしに告白したんだよ、好きって言ってくれたのはウソだったわけ、忘れたなんて言わせない!」
 優輝は和清のケツ穴に思いの〝猛〟をぶち込んだ!
 晶がケツを振る。
「あたしだって負けない!」
 ズブッ!
 和清の肉棒が晶の肉の中に埋まった。
 前と後ろ、サンドウィッチにされながら、和清は二人と結合した。
 パン! パン!
 肉太鼓がリズミカルに木霊する。
 記憶喪失になっても体が覚えている。
 運命が大きく変わり、あの世界に導かれたあの日――。
 憧れだった……。
「センパぁああああイ! 好きですセンパイ、大好きです! センパイにケツマンコ犯されるの……俺、大好きなんですぅぅぅぅッ!!」
 優輝は瞳を丸くした。
「記憶が戻ったのカズ君!? カズ君、カズ君、カズくぅ~ん! カズ君のケツマンコは一生わたしの肉便器なんだからね!!」
 ドビュビュビュビュッ!!
 三人は一斉に力尽きてベッドの上に倒れ込んだ。
 シーツを濡らす涙。
 その涙を流したのは――晶だった。
「二人の愛の奇跡……見せつけられたら、もう身を退くしかありません」
 この言葉を聞いて勝ち誇った笑みを浮かべる優輝。
 しかし、晶の言葉には続きがあった。
「後ろの穴は部長に譲ってあげますけど、前はあたしがもらいますねっ!」
 満面の笑みで立ち上がった晶。
 ボトッ、ボトッ……
 その股間からヌットリと垂れる白濁液。
 見る見るうちに優輝の顔が煮えたぎるマグマ色に変わった。
「カズ……君?」
 笑顔で優輝は和清の胸ぐらを掴んだ。目の奥は笑っていない。
 和清の肉棒はビクビクと震え、先端から白い残り汁を垂らした。
「ち、違うんですこれは……センパイ話を……セ、センパイっ!?」
 気づいたときには拳が眼前に迫っていた。
 優輝の拳が和清の顔面を抉り、鼻血と体が放物線を描いた。
 床に叩きつけられた和清を見て優輝がハッとする。
「また……ヤっちゃった」
 そして、すぐに目を開けた和清は……。
「あれっ……私……あなた方どなた?」
 愕然とする空気が一気に辺りを包み込んだ。
 すぐに晶が和清の首に抱きついた。
「次はあたしが治してあげます!」
 と、優輝に笑顔を向けた。
 鼻で笑う優輝。
「望むところ……とでも言うと思った? 元々カズ君はわたしの所有物なの。勝負にならないってこと、教えてあ・げ・る」
 スカートを捲り上げた二人が和清の前に足を広げて立った。
 2本の長く太く巨大な影がビクッビクンと首を振る。
 うっとりとした和清が手を伸ばしたのは……?

 りべんじ おしまい


■ サイトトップ > ノベル憧れのセンパイ ▲ページトップ