第4話_mother前編
「あう、あう、あう……あぅン!」
 学校の男子トイレには似つかわしくない乙女チックな喘ぎ声。
「カズセンパイ……もっと、激しく……ああっ、ついちゃってください!」
 個室の中には二人の影。
 壁に両手をつけ、尻を突き出している晶(あきら)。
 和清(かずき)は汗を飛ばしながら懸命に腰を振っていた。
「もう勘弁してよ、あそこが痛くて堪らないんだよ」
「なに言ってるんですか、まだ3回目じゃないですか。どんどんあたしのケツマンコに出しちゃってくださいね!」
 ガツッ、ガツッ、ガツッ!
 自暴自棄になりながら、和清は肉棒を力強く突き刺した。
「クソッ、このっ、アキちゃんも早くイッて……よッ!」
「あふっ……わかりました……あたしがイッたら……ああっ……終わりに……してあげます」
「ホントだね? ウソじゃないよね?」
「ウソじゃないです……やっ……もっと粘膜をぐちょぐちょにして……あああっ!」
 アキは後ろから突かれながら、先走り汁でベトベトになっている自らのモノをシコった。
 油断したアキの口から涎れが垂れた。
「ンぐっ……イク……」
「こっちもイクよ!」
 和清の指がアキの腰肉を強く握る。
 直腸の壁を擦っていた亀頭が、ビクンと震えて止まった。
「んっ」
 息を止めた和清。
 ジュボボボボボ……ボボッ!
 3度目とは思えない大量の白濁液が直腸に注ぎ込まれる。
 ドンッ!
 トイレのドアが突然の轟音を立てた。
 ビクッと和清とアキが固まる。
 快感の余韻などサッと引いてしまった。寒いくらいだ。
 ドンッ、ドゴッ、ドガッ!
 ドアが激しく揺れる。
 見る見るうちに晶のモノが萎えていく。
 二人が感じたのは殺気だ。
 ドアを隔てた向こう側に魔物がいる。
 言葉を交わさなかったが、和清と晶は目を合わせて頷いた。
 ――立てこもるしかない。
 妙な静けさ。
 再び物音が聞えたかと思うと、天井のほうから殺気がした。
 ドアをよじ登って顔を見せたのは――優輝だった。
「二人とも死ね」
 恐いジト目で優輝は低い声で言った。
 慌てて和清は肉棒をケツマンコから抜いた。
「いきなり死ねって恐すぎますセンパイ!」
「カズ君、なんでブタとやってんの?」
 ブタ呼ばわりされたら晶も黙っていない。
「カバにブタなんて言われたくありません。てゆーか、カズセンパイのおちんちんを誰に使おうと、カズセンパイの勝手だと思うんですけど」
「カズ君はわたし所有物なの。ちゃんとトランクスにも『優輝』って書いてあるでしょ?」
「ええっ!?」
 ビックリして晶は和清のトランクスを確かめた。ウェスト部分に黒ペンで『優輝』と書いてあった。
 勝ち誇った顔をする優輝。
「ねっ、わかったでしょ。だからカズ君にはちょっかい出さないで」
 ドアから個室内に下りてきた優輝は和清の腕を強く握った。そして、そのままカギを開けて、さっさと和清を引きずって行く。
「センパイ待ってください、パンツとズボンがまだ」
「隠すほどカズ君の立派じゃないでしょう」
「……えっ」
 ショックを受けて、いっそう小さく収縮していく。
 追いかけてきたアキがカズのソーセージをつかんだ。手の中に収まるくらい小さかった。
「ちょっと待ってください、カズセンパイとはまだ終わってません。あたしまだイッってないんですよ」
 ジロッと優輝は晶を睨んだ。
「オナホとしてれば?」
「違いますー、入れたいんじゃなくて、入れられながら出したいんですー!」
「だったらバイブでも使えばいいでしょう?」
「後ろは優輝センパイに譲りましたけど、前はもらうって約束じゃないですか?」
「はいはい、そんな約束してません」
「ズルイですよ、自分のモノ自分のモノって、別にカズセンパイと優輝センパイ付き合ってるわけじゃないじゃないですか!」
 沈黙。
 優輝だけでなく、和清も沈黙してしまった。
 慌てて優輝が和清の襟首をつかんで揺さぶった。
「カズ君なんかいいなさいよ。カズ君から告白したんだから!」
「……えっ、でも返事聞かせてもらってないような気がするし。恋人らしいことしてないような……」
「毎日ちゃんと最低1回は入れてあげてるでしょう!」
「そういうことじゃなくて……」
 自信なさげな和清。
 ここぞとばかりに晶も攻める。
「そうですよ、学校だって二人とも別々に帰ってるし、放課後二人が遊びに行くの見たことないですし、休みの日とかデートとかしてるんですか、どうなんですかっ!」
 口ごもる優輝。
「……そ、そういうことはしてないけど。に、肉体で結ばれてるんだから充分でしょう!」
 それはセックスフレンドです。
 晶は和清のソーセージを引っ張った。
「今からあたしとデートしましょう!」
「イタタッ、引っ張らないで」
 優輝も負けていない。和清の腰に両腕を回して引っ張る。
「だったらカズ君、今日わたしの家に来ていいよ。ごはんもご馳走してあげる、わたしの手料理!」
「センパイの家で手料理!」
 和清の瞳が輝いた。
 ズゥキュン!
 ソーセージが見る見るうちに巨大化して、晶の手には収まらなくなった。
 しかも、鈴口からは先走り汁は滴っている。
 それを見た晶は項垂れた。
「……負けた」
 肉棒から手を離して晶は敗北宣言をした。
「行こう、カズ君」
 勝ち誇った笑みを浮かべて優輝は和清を引きずっていった。
 残された晶は個室に飛び込み、カギを締めるとショーツを下ろした。
「あああっ、負けないもん。次は負けないんだからぁ、料理だってつくれるようになるんだから!」
 シコシコシコ!

 一等地に高級マンションの一室。
 広いリビングのソファに座って和清は待たされていた。
「センパイの家って金持ちだったんだ……そのテレビ何インチあるんだろ」
 家具は少なめで片付いている綺麗な部屋だ。窓から見える景色は、この辺りを一望できる。この部屋は最上階だった。
「ぎゃ~~~っ!」
 キッチンからあられもない優輝の声がした。
「どうしたんですかセンパイ!」
 慌てて和清はキッチンに駆けつけた。
 すると、そこには大型冷蔵庫に手を付いて項垂れている優輝の姿。
「……しまった」
「ど、どうしたんですかセンパイ? ゴキブリが出たとか?」
「なにも聞かないで、わたしちょっと買い物行ってくるから、留守番してておねがい!」
 慌てたようすで優輝は駆け出した。
 なにがなんだかわからず和清は呆然とした。
 玄関のほうから音がしたので、優輝は出て行ってしまったらしい。
「留守番って言われても」
 溜息を落としながら、何気なく和清は冷蔵庫が開けてみた。
「……え」
 ほぼ空だった。
 見事にドレッシングやペットボトルしか入っていない。
 野菜室も開けた。
 空だった。
 冷凍庫も開けて見ると、冷凍食品がギッシリ詰まっている。優輝のプライドもあるので、冷凍食品では手料理とは言えないだろう。
 仕方がなく和清はリビングで待つことにした。
「テレビとか見てて平気かな、それともセンパイの部屋見ちゃおうかな」
 よからぬことが頭に浮かぶ。
 この部屋にはだれもない。優輝も言っていた。
 ――うち母子家庭で、ママは遅くまで働いているから、なにも心配しなくていいよ。
「センパイと二人っきりか……」
 いつの間にか股間は苦しいほどギンギンになっていた。
 急に玄関から物音がして和清はソファから飛び上がった。
「もう帰って?」
 それにしては早すぎる。
 リビングに入ってくる気配。和清は立ち上がって出迎えた。
「忘れ物ですか?」
 サイフを持たずに勢いで飛び出すなんてことが、優輝ならありそうなので困る。
 が、和清と目があったのはまったくの別人。
 胸の谷間が大きく開いたドレスに肩にショールを掛けた衣装と、その盛られた頭はどう見ても水商売風だった。かなり大人っぽい雰囲気だが、顔立ちは二十代後半くらいだろうか。
「泥棒さん?」
 と、さして驚いたふうもなく艶のある声で言われた。
「ち、違います、優輝さんの、その、あの、そちらこそどなたでしょうか!」
「私? 優輝の母です」
「ええーっ、若い!」
 とても優輝くらいの子がいるようには見えない。
「姉妹じゃないんですか!」
「ありがとう、よく言われるわ」
 自然な動作で優輝ママは和清の横に座った。
「君もソファに座って」
「は、はい」
 緊張しながら和清は座った。
 3人掛けのソファなのに、和清の腕に豊満な胸が当たっている。そんな状況で胸の谷間を見ないわけがない、ガン見までとは行かなくても、チラチラと目が引き寄せられてしまう。
「ねェ、君、うちの子の彼氏?」
 胸から目を離して和清は慌てて顔を上げた。
「そ、そういうような感じの……なんていうか……その」
「彼氏じゃないならどういう関係なのかしら?」
 いつもお尻を掘られてます。なんて、とてもじゃないが母親には言えない。というか、だれにも言えない。
「ええっと、友達以上、友達未満みたいな……」
「彼じゃないから、私が頂いちゃってもいいかしら?」
 ぺろりと優輝ママは舌舐りをして、和清をソファに押し倒した。
「な、なにを!」
 まだ身体と身体は距離があるというのに、上に乗っている優輝ママの胸の重圧が和清を押している。重力で伸びた胸の谷間は、よけいに開いて覗けてしまう。
 和清は溜まらず唾を飲み込んだ。
「こんなこと、やめてくださいお母さん」
「お母さんだなんて呼ばないで、望実(のぞみ)って呼んで」
 甘く響く声で囁かれた。
 ゾクゾクと和清の背筋を奔る快感。
 香水の良い匂いも脳を蕩けさせ、完全に和清は抵抗する気力を削がれていた。
 望実の膝が和清の股を割って入ってくる。グイグリと膨張した股間を押され刺激される。
「あうっ」
 思わず和清は喘いでしまった。それも情けない声で。
「かわいい声。優輝が部屋に呼ぶだけのことはあるわ。イジメがいがありそう」
 イジメられる。
 それを想像してしまった和清は胸がキュッとした。完全に優輝に仕込まれている。
 濡れた唇で望実が和清の口にしゃぶりついてきた。
 ちゅぱ……ちゅぱっ……
 唇と舌が淫らな音を立て、長い舌が巧みに動いて、和清の口腔を犯す。
 頭を動かしながら望実はドレスの肩を外して、惜しげもなく豊満な胸を露出させた。
 キスをされながら、和清は必死になって視線を下げて胸を見た。
 白くて柔らかそうな胸だ。残念なことに乳首は押しつけられ、乳に埋もれてしまって見ることができない。
 乳首が見たい。いっそのこと触ってしまいたい。
 我慢できず和清は恐る恐る手を伸ばして、押しつけられた豊満な胸の下に忍ばせた。
 指に当たった乳輪の感触。微かにポツポツが感じられる。そのまま指を伸ばすと、固く尖った突起に当たった。
「ンっ」
 小さく望実が喘いだ。
 遠慮などどこかへ行ってしまい、和清は豊満な胸を鷲掴みにしてグルグルこね回した。
「これが本物の胸……すごい、柔らかくて重量感がある!」
「そんなに激しくしないで、乳首も責めて……あぅっ」
 指の間に乳首を挟んで、ウネウネと動かしながら、同時に手のひら全体で乳房を回す。
「いいわ、ちょっとぎこちないけど、そこがかわいい。こんなことされるのもはじめてでしょう?」
 望実が和清の身体を登ってきた。ど迫力の胸は眼前だ。ドサッと、重い胸が和清の顔に乗せられた。
 胸の谷間に顔を挟まれ、顔中をマッサージされる。
 望実は自らの胸を持って和清の顔を潰したり、頬を叩いたりして弄ぶ。
「ほら、顔いっぱいに味わって」
「うっ……あっ……」
 乳でビンタをされ、和清は瞼を痙攣させた。
「イキそうです、我慢できないです!」
 まだ直接アソコを触られたわけでもないのに噴いてしまいそうだった。
「駄目よ、もったいない」
 望実は体勢を変えて、和清の顔を跨ぎ、逆さになってズボンに手をかけた。
 ファスナーが下げられ、中から限界の肉棒が取り出され握られた。
「ひっ、イク」
「だ・め・よ。お口でしてあげる」
 ぷっくらとした唇で亀頭が挟まれた。そして、望実は腰をウネウネと動かしながら、同時に頭も動かして肉棒を丹念に舐めはじめた。
 和清は朦朧とする意識の中で、目の前にある望実の股間を見た。
 ドレスを突き上げ……?
 目をパチパチさせて和清はよ~くそれを見た。
 股から棒のようなモノが突き上げている。いや、ドレスの下にまさかそんなモノが……。
 ビクッ、ビクッ。
 スカートを揺らしながらそれが動いた。
 間違いない!

 つづく!


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