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第17話_Graduation(後編) |
「ありがとうございます」 中年警備員の魔の手から逃れ、どうにか未遂で済んだ和清は望実に頭を下げた。 望実は和清の格好を細い眼差して見つめていた。 「なんでウチの子の制服を着ているのかしら? カズキ君変態さんだったの?」 「変態じゃないです。それが僕にもどういうわけかわからないんですけど、優輝センパイと服を交換することになって」 「ふ~ん」 「これが優輝センパイの制服だってよくわかりましたね」 「匂い」 「匂い?」 首を傾げる和清は袖口に鼻を近づけた。たしかに優輝の匂いがして、ちょっぴり幸せな気分になれた。 「カズキ君似合ってるわね。素質あると思う」 「素質ってなんですか?」 「卒業したらウチの店で働かない?」 「それはちょっと……」 女装癖はないし、健全な男の子だ。と、和清は自分では思っている。 望実は腕組みをしてきて、豊満な胸を押し当ててきた。 「じつはさっき君の可愛いお尻を見てたらムラムラしてきちゃって」 「えっ、ええ?」 健全な男の子として、おっぱいは好きだ。キャミソールから覗く胸の谷間。溢れて零れ落ちそうになっている。ノーブラなので、もっと覗き込んだら乳首だって見えてしまいそうだ。 優輝にもアキにもない魅力。この豊満な爆乳。一度味わうと虜になってしまう禁断の果実。 耳元で望実が囁く。 「ちょっと勃ってきちゃった」 周りには買い物客たち大勢いる。中にはちびっ子を連れた主婦もいて、健全な空気が漂っている。 そんな中で女装して、横には肉欲的な美人を連れている。はたから見れば、和清の女装は男の子だと疑って見なければ、察して気付かれる心配もなく、姉といっしょに買い物に来ている程度に見えなくもない。 でも実際は女装した変態少年と、それを食べたくてしかたない変態ママだ。 望実の連れられ歩いているうちに、なんだかトイレの標識が見えてきた。 逆戻りだ。 完全にさっきのトイレだった。 さっきここで変態として連行されたばかりなのに、こんな場所に戻ってきたくなかった。 が、男子トイレは華麗にスルー。 当然のように女子トイレに連れ込まれた。 和清は顔を真っ赤にして心臓が張り裂けそうだった。 女子トイレ。 そこは未知の世界だった。 アンモニア臭くない。それだけではなくて、立ちション用の便器がない。当たり前といえば当たり前のことだが、そこは和清にとってはじめての領域だった。 女装をして女子トイレに入ってしまった。男だってバレたら言い逃れなんてできない。男子トイレで女装がバレえるほうが、まだ少しは救いようがある。 震える小声を和清は出す。 「マズイですって」 「大丈夫、全室個室だから」 怯える和清は逃げることもできず、奥の個室に連れ込まれてしまった。 女装をしてイケナイことをしている。 目の前には優輝と同じ遺伝子を持っている望実。 いい匂いがする。 理性で抑えることはできなかった。 キツキツのショーツが苦しい。もうアソコはガチガチのビンビンだった。 望実が爆乳を押しつけるように迫ってきた。 「今日はちょっと欲求不満だったのよね」 すごい弾力だ。それが顔面に押しつけられ、溺れさせようとしてくる。 「こんなことしないでください」 「いいじゃない、減るもんじゃないし」 キャミソールの薄い布越しに、和清の頬に当たっている硬い突起。ちょうど口のところに当たって、唾液で濡らされた布が透けて、おぼろげに輪郭が見えてきた。 吸いつきたい。欲望に身を任せれば、赤ん坊になってその乳首に吸いつきたくて堪らない。けれどイケナイ。 「ぼ、僕が好きなのは優輝さんだけなんです……だからこんなこと……あふっ」 ショーツから飛び出していた亀頭を撫でられ喘いでしまった。 こんなに股間を熱く大きくしていては説得力がない。 アキに迫られても平気だったのに、大人の魅力をムンムン匂い立たせている望実には屈してしまうのか。冷静になって考えてみると、アキの攻撃に耐えたというより、あのときは理由もわからず優輝に拒否られていることがショックで、ナニも手につかなかったような気がしないでもない。さっきも中年警備員の前でも勃ってしまっている。 望実はショーツ越しに和清の肉棒を摩りながら、自分のモノも和清の太腿に擦りつけてきた。しかもノーパンらしく、生の感触がする。 硬い。 そして、デカイ。 過去に和清はそれを味わったことがあるが、もはや凶器と呼べる代物。 恐怖で身構えた和清の口腔に舌が捻じ込まれた。 じゅぱ……じゅぱぁん…… ねっとりとしたキス。 大量の唾液を流し込まれる。口を塞がれた和清は必死になって鼻で呼吸する。 「ン……あぅン……んぐぐっ」 口の端から涎れがボトッと制服に落ちた。 優輝の制服を着ながら、優輝の母親に襲われている。 こんなふしだらなことが許されるのだろうか。 罪悪感を覚えながらも、和清の尿道はカウパー腺液があふれて止まらない。 こんな行為を優輝に知られたら……。 その罪悪感がさらに胸の高鳴りを強めてしまう。 激しい葛藤。 目の前の快楽に溺れてしまいそうだ。 糸を引きながら唇と唇が離れた。 うっとりとした甘い瞳で望実は和清を見つめる。 「キスうまくなったみたいだけど、ウチの子に仕込まれたの? ウチの子ってこんなキスするのね。まるであの子とキスしてるみたいで変な気分」 本当に優輝色に染められているのだろうか。もしかしたらアキ色かもしれない。 憧れのセンパイ。 優輝のことが好きだと好きだといいながら、アキにも望実にも、迫られたら拒むことができない。 本当に優輝のことが好きなのか? 今こうしている間も優輝は――。 「優輝センパイのこと心配じゃないんですか!」 「もう手術中じゃないの?」 ものすごくアッサリ返された。 「だったら早く病院に」 「手術の結果なんて私が行ったところで変わらないし」 「それでも親ですか!」 ちんこをいきり立てながら和清は声を震わせた。 和清はとても真剣なつもりなのに、望実はまったく取り合おうとしない。ふたりの間にはテンションに大きな差があった。 「だって優輝がトイレに残して来ちゃった君のことお願いって電話かけてきたんだし。頼まれた らめんどう見ないわけにはいかないじゃない?」 「めんどうの見方が違うと思うんですけど」 よくわからないうちに服を交換して、その場に置き去りにされたが、ちゃんと和清のことを心配してくれたいたのだ。あんな苦しそうにしていたのに、和清のことを気にかけていたのだ。 嬉しさを感じた和清は優輝の思いに報いるためにも、ここで踏ん張らなくてはと――。 「あぅ!」 と思った矢先に亀頭を責められ喘いでしまった。 まだまだ相手は実力を出し切っていないというのにこのザマだ。ちんこを手玉に取られている。 金玉を手のひらの上で転がされ、竿をシコシコと擦られる。 今日はここまで何度もピンチを切り抜けてきた。けれど、ピンチのたびにタンクは徐々に満たされ、いつでも発射の準備は整っていた。 舌を伸した望実は和清の耳を舐めて、吐息をもらすように囁く。 「出してもいいけれど、ここがどこなのか忘れちゃだめよ」 ここは女子トイレだ。 さらに望実は続ける。 「臭っちゃったら大変ね。次に入ってきたひとがどう思うかしら?」 脅迫だ。 望実の手の動きが早くなった気がする。 「出しちゃだめよ」 口ではそういいながら、出させようとしている。こうやって他人を弄ぶところが親子そっくりだ。 とくぅん……とくぅん……と亀頭からガマン汁が溢れてくる。和清は全身に力を入れてつま先立ちになり、唇を噛みしめながら全身から汗を噴き出させた。 もう限界が近い。 和清は草原を思い浮かべた。 ぜんぜん効果がなかった。 和清は母親の顔を思い浮かべた。 女装して犯されている息子を見たら、どんなに嘆き悲しむだろうか。罪悪感でさらに勃ってしまった。 「うっ……」 和清は腰を引いた。 イキそうになったところで滝のように話し出した。 「そういえば、どうして優輝センパイは僕と服うぉっ……こ、交換したんでしょうか?」 「プライドの問題でしょ」 「プライド?」 「はい、おしゃべりはここまでよ」 望実は和清の頭を押し込めて跪かせた。 魔王がいた。 優輝なんて小悪魔に過ぎない。 圧倒的な貫禄で和清の眼前にそびえ勃つ凶器。 和清の頭をつかんで一気に引き寄せる。 「あン、イイ感じ!」 「んぐっ!」 一気のノドの奥まで突き刺さり、胃が驚いて持ち上がった。 「ううっ」 口腔を溢れてくるどっぷりした涎れ。 涙を滲ませ顔を上げると、望実は舌舐りをして微笑んでいた。 「全部飲むのよ。でないと臭っちゃうから」 出すつもりだ。和清のことは脅したクセに。 つかまれた和清の頭が前後に動かされる。 ズボッ……ズボッ! 顎が痛い。精一杯に歯を立てないように口を開け、舌に乗せて奥まで受け入れる。凶器がノドの奥を突くたびに、苦しくて何度も吐きそうになってしまう。 「うっ……ンぐンンぐっ!」 望実の欲望を口で受け止めることで、爆発寸前だったあそこも寸止めで済んで、このままうまくいけば満足して終わりにしてくれるかもしれない。その期待を一心に奉公した。 個室の外に気配が近づいてくるのがわかった。 コツコツコツ……ヒールの音がする。 ガチャッとドアの鍵が閉まる音。 和清が上目遣いで望実のようすを伺うと、人差し指を唇の前で立てていた。 声を出しちゃまずいことくらいわかってる。それに口は塞がれていて声は出せない。でも声は出せなくても音が漏れてしまう。 「ンっ!」 このくらいならセーフだ。便秘で息んでいると思われるくらいだ。 「あはぁン!」 望実が高らかに喘いだ。 近くの個室からまるでひとがいなくなったように気配が消えた。水を流した音もしていないので、絶対にまだいるはずなのに、完全に気配を消したのだ。 勘づかれた。 なにをしているのか具体的なことまではわからないだろうが、あきらかに喘ぎ声だと気付かれた。 和清の額から冷や汗が流れる。 早く終わらせないと、望実はまたお遊びを仕掛けてくるに違いない。 口だけでは余り有るモノに和清は手を添えた。指が回らないくらい太く、力強い脈動が手のひらに伝わってくる。その熱さを感じてしまって、自分の身体も熱く火照らせてしまった。 両手で竿をマッサージするように摩り、射精をうながす。舌も使って責めたいが、咥えることで精一杯のため、全神経を手に集中させた。 逞しく勇ましい。 自分の口を犯すそれは、禍々しい凶器にしか思えないが、嫌な感じはしないのだ。あの警備員の肉棒に覚えたような嫌悪感がない。汚いモノだなんて、ちっとも思わない。 はじめて咥えたモノは優輝のモノだった。あのときは、驚きと恐怖を覚えたが、それでもやはり嫌な感じはしなかった。むしろどこか悦びを覚えはじめていた。 憧れのセンパイのモノだったから受け入れることができた。 ケツマンコを優輝に責め立てられるのは、この上なく気持ちよくて病みつきになる。それは事実で、今さら和清は昔の身体には戻れない。 でも、もし優輝が普通の女の子だったとしたら? それでも和清の気持ちは変わらなかっただろう。 優輝と身体を重ねる前から、ずっと憧れのセンパイだったのだから。 アキと関係を持ってしまっているのも、ここで望実のモノを咥えて不快に思わないのも、優輝色に染められてしまったからだ。優輝のことが好きで、それを受け入れたから、今があるのだ。 和清は望実の負けじと自ら首を前後に動かし、さらに激しいイマラチオをした。 「うううっ……ううっ……うぐっ……」 苦しくて泣いてるんじゃない。 優輝への必死な想いだった。 この試練に打ち勝ち、優輝に会いに行く。 和清の手が竿を滑り落ち、玉を摩って、さらに尻の割れ目に這入っていく。 弾力性がある柔らかい入り口に中指が触れた。 思わず眼を剥く望実。 「そこはぁン!」 ズボッ! 「あああぁぁぁっン!」 甲高い声で鳴いた望実は必死になって手探りで水を流した。 滝のように流れる水の音。 「ひっ、ひいいいっ、お尻はだめぇぇぇぇっ」 入り口は中指が引き千切られそうなくらいキツキツで、中に這入ると少しはゆるくなるが、吸いついてきて奥に呑み込もうとしてくる。 お尻に指を挿入られたことは不本意だったに違いない。髪の毛を振り乱して、何度も水を流して声を消そうと必死になっている。 「お尻は……処女だったのに……あああっ、ああっ!」 まさかの発言だった。 ひざを震わせる望実は和清の頭を動かすことをやめて、支えを求めるように抱きしめている。 和清はやめなかった。 はじめはゆっくり動かしていた中指を、だんだんとピストンのように連続して突いた。 「ひっ、ひっ、ひ……お尻切れちゃう……激しくしないで……ね?」 ちょっぴり涙目になった望実の顔など和清は見ていない。ただ必死になって終わらせようとしているだけだ。 口腔でさらに凶器が膨らんだ。口の中を溶かされそうなほど熱く、熱気が鼻から抜けて、ふしだらな匂いを和清は全身で感じた。 自分を制御できなくなった望実の口から涎れが垂れる。 「だめぇン……ひぐ……こんなの絶対……許せないィィィィィッ!」 歯を噛みしめながら望実は眼を白黒させた。 どぶっ! 塊がノドの奥に当たったと思った瞬間、マグマが一気に流れ込んできた。 どるるるるるるるるるるるるっ! 強制的に胃の中に流し込まれる白濁液。 「ごぶっ」 むせ返った和清の鼻から異臭を放ちながら白濁液が垂れた。 飲みきれない。 「あああっン、まだ出ちゃう……お尻から押し出されてる感じ!」 ドブドブドブドブッ! 和清の頬がハムスターのように膨れ上がっていく。 限界だった。 「ぶえっ!」 口に栓をしていた凶器ごと白濁液を吐き出し、目の前の望実の下半身にぶっかけるだけでなく、優輝の制服までベトベトにしてしまった。 便器に腰掛け瞳を閉じている望実。 やっとまともに息ができた和清はクラクラする頭を壁に打ちつけた。 ゴン! 「ひっ」 離れた個室から女性の小さな悲鳴が聞こえた。 今はそんな些細なことなど和清にはどうでもよかった。 どうにか魔王を打倒できたのだ。 これで晴れて優輝に会いに行ける。 だが、倒したはずの魔王がゆっくりと立ち上がった。 「よくも……ヤッてくれたわね」 怒りに打ち震える地獄からの声。 股間の凶器はこれまでになく禍々しく先端を輝かせていた。 そう、魔王は倒したと思ったら第2形態に変身して、第2ラウンドがはじまるのは、よくある話だった。 怒り狂った望実は和清の髪の毛を鷲掴みにして、その顔面を自分の太腿とスカートについた白濁液でぐちゃぐちゃに拭いた。 「この場所を生きて出られると思わないことね……私の処女を奪った罪は重いわよ」 髪の毛ごと身体を引っ張られ、その顔面は便器の中に突っ込まれた。鼻先が便器の底につくギリギリだ。 「はい、ケツを高くあげーる!」 かけ声と共に平手打ちが和清のケツに決まった。 バシン! 「ひぃぃぃぃっ!」 少年の悲鳴が女子トイレに木霊して、離れた個室からも悲鳴が――。 「ひっ!」 この女性も立派な被害者だ。 本物の魔王は自然災害のようなものだと、この日、和清は知ったのだった。 「ひっ、ひぃぃぃっ、お尻裂けちゃいます……ああっ、ああ、あひぃぃぃぃぃっ!」 ぐらでぃえーしょん おしまい |
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