Mountain（後編）

　叫んだ和清はズボンをガバッとおろし、股間のキノコで優輝の顎をアッパーカットした。
　肉棒で殴られた優輝は仰け反り、顎を押さえながら和清を睨みつけた。
「そんなモノでわたしのこと殴るなんていい度胸……して……る……じゃ」
　だんだんと威勢の弱くなっていった優輝が見たモノは、かつて見たことがないほどの巨大な……。
「わたしのより……はるかにデカイ」
　のどを鳴らして後退った優輝。本能的にヤバイと感じた。
「センパイ！」
　肉バットをブンブンさせながら和清が飛びかかってきた。
「わたしのこと犯そうだなんて１００万年……は……や、やめなさいよ！」
　あっという間に地面に押し倒されてしまった。
「カズ君……やめないと本当に怒るからね……この……なんて馬鹿力なの！」
　押さえつけられた手がまったく地面から浮かない。
「センパイセンパイセンパイおっぱい！」
　完全にイッてる。目を血走らせ、口から涎れを垂らしながら、和清は肉バットの先端をグリグリと押しつけてくる――優輝のふっくらとした股間に。
「ン……はぁン……ママ以外に攻められるなんて……絶対に許さない！」
「好きですセンパイ！」
　ぶちゅうぅぅぅ。
　奪われた唇。それをキスというより、喰らわれたという感じで、和清は舌を大きく動かしながら、嫌がる優輝の唇を舐め回した。
　涎れでぐしょぐしょにされる唇。お互いの汁が糸を引いて混ざり合う。
　これは優輝にとって屈辱的なことだった。ヤラレル側になるなんて、あってはならないことだったし、ましてや股間にアレを押しつけられるなんて。
　しかも、食い込んでくる肉バットは尻を割って、あの穴まで犯そうとしている。
「やめないと殺す！　ちんこ切って殺してやるからね！　ねェ聞いてるのッ！」
「好きですセンパイ！」
　ぜんぜん聞いていない。
　肉バッドはグリグリとケツを犯そうとしてくる。優輝は必死になって股を閉じ、お尻に力を入れて割れ目を閉じようとする。
　そこはだれにも許したことがない場所。一度だって使ったことがない。
「やめてっ……いやだって言ってるのに……やめてよ……おねがい……だから」
　優輝の目頭にうっすらと滲む水玉。
　しかし、今の和清にはなにも見えてない。
　猛る肉バットを振るいたいだけなのだ。
「センパイの体気持ちイイっ！　ああっ、匂いも最高です！」
　鼻を穴を広げながら和清は優輝の腋の下を嗅いだ。Ｔシャツに浮かんでいる脇汗の染み。見られるだけで恥ずかしいのに、匂いまで嗅がれてしまうなんて。
「やン……嗅がないで、そんなところやめてって何度言えば！」
「んんん～っ、甘酸っぱい匂いがします。ああっ食べたい！」
　べろべろべろべろ！
　犬のようにべっとりとした舌で腋の下を服ごと舐めはじめた。
「センパイの味がしますよ。しょっぱくて美味しいです！」
「やっ、くすぐった……イイ……からぁン！」
　じゅぱじゅぱじゅぱ！
　服に染みこんだ汗を口を窄めて吸い尽くす。
　片方の脇汗を吸い尽くすと、今度は反対側もベロベロする。
　恥辱を受ける優輝はイヤイヤと首を振りながらも、肌を紅潮させて感じてしまってる。その証拠に、ショーツから硬くてぶっといモノが飛び出してしまっている。
「ンあ……カズ……もう絶交だから……もう絶対に許さないんだか……らぁン」
「ふぐぐ……センパイは僕のモノ……です」
　腋の下を舐めながらしゃべる熱い息が、Ｔシャツ越しに吹き掛かってきて、生暖かさとこそばゆさに優輝は悶える。
「カズ君なんか……もう……あぅ……ああう！」
　主従関係が崩壊した。
　自分よりも弱いと思っていた者に犯される。抵抗しようにも力でねじ伏せられ、首を振る僅かな抵抗しかできない。
　和清は腋の下を舐めながら、ある場所へと手を忍ばせてきた。
「きゃっ……やめないと殺す！」
　普段は和清のことをところ構わず犯しまくっている優輝だが、意外にも肌を露出したり触られることを嫌う。受け側になることを心も身体も許さない。
　なのに、なのに今は……。
　和清の手が忍び寄っていたのは胸部だった。
「今日はノーブラですかセンパイ？」
「触るなバカ！」
　なだらかな胸をＴシャツ越しに摩られる。
　ぞわぞわぞわぞわ！
　背筋を這い上がってくる微電流。
「ああっ！」
　優輝が身体を仰け反らせた。
　そのことによって強調されてしまった突起。
「センパイのカワイイ乳首が勃ってますよ」
　そう囁きながら和清はその突起を親指と人差し指でぎゅぅッとつまんだ。
「ひゃあああン！」
　甲高い悲鳴が木霊した。
「センパイ、乳首敏感なんですね、知らなかったです。いつも乳首でオナってるんですか？」
「そんなこと……ンあっ」
「あるんでしょう。ほらほら、こんなに感じちゃって、開発されまくりじゃないですか」
「いやっ、いやあン……ンぐっン！」
　乳首と連動して下半身のモノがビクビクと首を振ってしまう。
　ずっと下半身に力を入れて股を締めていたが、もう自然と緩んで尻の割れ目への侵入も許してしまっていた。
　和清の肉バットがグイグイと禁断の穴蔵の入り口をこじ開けようとしてくる。
「そこはダメだって……ン……」
「センパイセンパイセンパぁぁぁイ！」
　括約筋を締めて抵抗するが、押し込まれてしまうのは時間の問題だった。
「ンぐ……本当にやめないと……あっ……ブッコロス！」
　手を伸した優輝は地面に落ちていた木片をつかむと、おおきく振りかぶって和清の側頭部を全力で殴打した！
　激しく頭を揺らして倒れそうになった和清だったが、なんと耐えた！
「センパイ好きです大好きデス！」
　眼を白黒させながら叩き込むように腰を振ってきた。
　ガツガツガツ！
「あぅっ、あぅっ、カズキーーーッ！」
　強烈な衝撃が股から脳天を突き抜ける。
　再び手を伸して優輝はなんでもいいから探した。木片じゃダメだった。もっと別のなにかを探さなくては。
　優輝の瞳が大きく開かれた。
　それを握り締めた優輝は大きく口を開いてかじり付いた。
「あむっ」
　……ゴクン。
　のどを鳴らした優輝。
「……く、苦しい……張り裂けそう！」
　グォォォォォン！
　優輝の下半身が咆えた！
　ナニかによって吹き飛ばされた和清。気がつけば押し倒され、目の前で悪魔が微笑んでいた。
「カズくぅ～ん、マジでさァ頭にキタってゆーか、人生でこんな屈辱を受けたのははじめってってゆーか……うん、とにかく許さないから♪」
　天使と見間違えるほどの満面の笑み。
「ひ、ひぃぃぃぃっ！」
　すっかり萎縮した和清はアソコまでちっちゃくして、地面を鷲掴みにして這うように逃げようとした。
「逃げる場所なんてこの地球上……ううん、地獄の果てだろうと逃がさなんだからね」
　優輝は和清の両足首をつかみ、そのまま自分の下半身に引き寄せ、一気に肉丸太をケツマンコに突き刺した。
「ふぎぃぃぃぃぃぃっ！」
　鼻水を拭いて泣き叫ぶ和清。
　こんなデカイモノ、今まで咥えたことがない。これまで経験した中でトップは優輝ママのモノだったが、今の優輝のモノはそれを遥かに凌いでいる。
　ギジギジギジ……。
　括約筋の抵抗を力でねじ伏せ、直腸の中を喰らっていく。
「センパイ……死んじゃいます……裂けて死んじゃいますぅぅぅッ！」
「心配しないでカズ君。もうとっくに裂けて赤いの滲んできちゃってるから。潤滑剤にちょうどいいかもォ♪」
　いつも以上に容赦ない。
　まだ優輝のモノは先っぽしか這入っていない。それなのにもう和清のおなかはぱんぱんだ。
　遺物を混入された和清の腹の具合が悪くなって、鈍痛が響いているのに出そうにも出せない。
「ごめんなさいセンパイ……もう絶対にしませんから」
「ヤッたあとに謝ったって遅いの。マジ死んじゃえばいいのに♪」
　ニコニコしながら優輝は腰を動かしはじめた。
　ズゥゥゥゥン！　ズゥゥゥゥン！
　緩やかだから力強い衝撃。
「ひぎぃぃぃぃぃゆるじでぇぇぇぇぇ！」
「あははっ、カズ君のケツマンコ気持ちイイっ……いつも以上に締まってるのォ！」
　締まっているではなく、いつも以上に優輝のモノがデカイのだ。
　優輝に恐怖してすっかり萎縮していたハズの和清の下半身が、なにやらムクムクと動きはじめた。興奮しているのか、それともケツマンコから前立腺を刺激され、強制的に勃たされてしまったのか。
「カズ君のおちんちん勃ってきちゃったねェ。このド変態ッ！」
「あああっ、違うんです違うんです……これはああっ、勝手に……ひぃぃぃ」
「なに感じてるの？　カズ君のこと気持ちよくさせるためにやってるんじゃないんだよ。これは罰なんだよ、わかってる？」
　ズンッ！
　深く激しく優輝が下半身を突いてきた。
「んぼっ！」
　眼を剥いた和清は叫び声すらあげられなかった。声にならない奇声が口から漏れ、涎れが塊になって吐き出された。
　ケツマンコをぐちゃぐちゃに犯され、腸を熱い鉄の棒でまっすぐに伸され、口からそれが飛び出してしまうのではないかと思えるほど、激しく激しく突かれまくった。
　腸壁が抉られるたびに心まで抉られていくような。精神までも犯され喰われていく感覚。滅茶苦茶に犯され、身体がぐったりしても、再び激しく突かれて強制的に身体に電流が走る。
　和清は思った。
　――今の優輝は自分のことをなにも考えてくれていない。
　ただ欲望のままに犯されている。
　さっきまでの自分もそうだったことを思い出す。
「ごめんなさいセンパイ……ううっ……うあああああっ！」
　ダメだ、優輝は聞く耳を持っていない。それはさきほどの和清と同じだ。
　いつもヤラレテいる側の和清が優輝を力でねじ伏せることができたのだから、いつもヤル側の優輝が和清を滅茶苦茶に犯すなんて造作もないことだった。
　鬱蒼とした山の中で、いつの間にか四つん這いになって後ろから犯されてる和清。獣よりも激しく優輝は攻めてくる。
　犯されて、心が痛んでいるハズなのに、下半身ははち切れんばかりにビンビンで、和清はそんな自分の身体が許せないとともに、それを思えば思うほど感じてしまう自分に葛藤した。
　憧れのセンパイに身も心を捧げている自分。
「ああああっセンパァァァイ！」
　センパイとの距離が近くなっても、それでも手が届かない憧れのセンパイ。
　血迷って優輝のことを犯して滅茶苦茶にしようとしたが、結局はこうやってヤラレル側になってしまう。
「センパイ大好きです。もっともっと奥まで激しく……僕の心と身体はセンパイのモノですぅぅぅ！」
「そんなの当たり前でしょ！」
　優輝のモノが自分の身体に突き刺さり、その熱が全身に伝わってくる。優輝とひとつになって、ケツマンコの中で溶け合っている。和清は歓喜で全身を震わせた。
「だから……僕のこと……嫌いにならないでくださいッ！」
　和清のケツマンコがギュゥゥゥッと締まった。
　驚いた優輝が瞳を丸くする。
「イカされる！？」
　先に噴いたのは和清だ。
　ドビャビャビャビャビャビャビャ！
　すぐに優輝も仰け反って身体を強ばらせ、踊っている和清の肉棒を握り締めた。
「あああン、イク……イカされちゃうなんて……ひゃあああああン！」
　どるるるるるるるるる！
　濁流がケツマンコを洗い流す。
　和清の腹がぎゅるると不気味な音を立てる。
「あああっ、センパイの熱いのが……ううっあああああっ！」
　ドク……ドク……ドク……
　お互い一滴残さず噴きだして、結合したままぐったりとした。
「はぁ……はぁ……」
　どちらともつかない息づかい。
　山で遭難して、食料も底を突いている状態で、大量の汗で身体を濡らし、カロリーもだいぶ消費してしまったに違いない。
　和清ののどはカラカラだった。
　そんなことを察したのか、優輝が耳元で囁きあるものを差し出してきた。
「のど渇いたでしょう？」
　ぐちゃり！
　優輝は手のひらを和清の唇に練り込むように動かした。
　ぬちゃぬちゃして、鼻にツンとくる異臭。
　耳元で優輝が笑っている。
「あはは、自分のでも飲んでろ、ばーか」
　それは和清が出した濃くて大量のザーメンだった。優輝はそれを手の中に溜めていたのだ。
　口の中いっぱいに広がる自分の味を感じながら、和清は疲れで意識がすーっと抜けていった。

　いつの間にか夜も明け、雨も上がり眩しい木漏れ日が差し込んできていた。
　どこからか聞こえてくる子供たちの歌で優輝は目を覚ました。
　薄目を開けると、黄色い帽子をかぶった幼女がこちらを指差していた。
「せんせー、ここにもキノコ生えてるよーっ！」
「○○ちゃん、あんまり遠くまで行っちゃダメだからねー」
　という大人の女性の声が近づいてきたかと思うと――。
「きゃーーーーーーーーっ！」
　姿を見せた保育士がそれを見て悲鳴をあげた。
　スカートを押さえてその場から離れる優輝。
「ち、違うんです……わたしたち遭難して、べつにナニもないですから！」
　地面に大の字で寝転がっている和清は、下半身丸出しでおちんちんをだらんとさせていた。
　こうして無事に救助された優輝と和清。
　泊まるはずだったキャンプ場まで送ってもらう途中、優輝はしつこく園児と保育士に『ナニも見てないですよね？』と尋ねていた。

まうんてん おしまい