第11話_Animal(前編)
 もうすぐ2学期の終業式。
 加えて12月ということもあり、部室の大掃除をすることになった。
 大道具から小道具、衣装まで過去に使ったものはすべて補完してあり、使い回しされている。元々片付いてはいるのだが、どこになにがあるのかわからないため、今回はすべての物をダンボールから出してリストを作ることにした。
 というわけで、部長の命令で残された和清。たった1人でその作業をしろとのご命令なのだ。
「なんで僕ひとりだけ……」
 ダンボール箱をひとつひとつ開けて、中身を出してリストに書き出していく。
 それがなんの道具なのかわかる物はいいのだが、たまに意味不明な道具があるので困る。
「なんだこれ?」
 棒の先端にしたらきのような細く長く切った紙がたくさんついている謎の小道具。
「魔法のステッキ?」
 仕方がないのでリストにはこう書いた。『しらたき付き棒』と。
 ほかのダンボールを開けると、今度は衣装らしきものが出てきた。
「猫耳……動物が出てくる劇でもやったのかな?」
 ほかにも犬やウサギなどの耳もあった。
 各種耳をリストに書いていると、部屋のドアが開けられた。
「カズセンパイ!」
 入ってきたのはアキ。
「帰ったんじゃなかったの?」
「大好きなカズセンパイをひとりにして帰るわけないじゃないですかぁ。はい、飲み物買ってきました、どっち飲みます?」
 あったか~い紅茶とお茶のミニペットボトル。
「じゃあお茶で」
「えへへ、だと思いました」
 得意気にアキは笑った。
 ペットボトルを受け取った和清は、キャップを開けて静かに一口飲んだ。
「ありがとう、あったまるよ」
「こうするともっとあったかいですよ」
 アキは和清の腕にギュッと両手でつかまった。
 2人は今までにあ~んなことやこ~んなことをしている中なのに、こういうことをされると和清は顔が赤くなってしまう。間近で見るアキの横顔。柔らかそうなほっぺた。可愛らしい唇。
 アキの眼差しはダンボールの中身を見ていた。
「いっぱい耳のカチューシャがあって楽しいですね。これなんて似合うんじゃないですか?」
 そう言いながら和清の頭につけたのは、ウサ耳だった。
 ちょっと嫌そうな顔をする和清とは対照的に、アキは楽しそうにはしゃいでいる。
「やっぱりちょー似合う~っ!」
「自分じゃわからないんだけど……」
「ちょーカワイイですよ!」
「そ、そう……」
 あんまり乗り気じゃない返事だ。
 アキは犬耳を探して自分の頭に装着した。
「これ犬耳ですけど、今はオオカミさんの気分だったり」
「えっ?」
 ちょっと和清は身を引いた。小動物の直感というべきか。
 アキが襲い掛かってきた。
 いきなり押し倒され唇を奪われる。
 あむ……あむ……ちゃぱ……
 甘噛みで唇を何度も噛まれながら、和清はアキを押し離そうとする。
「ダメだよアキちゃん……こんな場所で……」
「動物に場所なんて関係ありません。したいときにするんですよ」
 和清だって抵抗しようと思えばもっと抵抗できるはずだ。もう受け入れてしまっているに等しい。
 背中に当たる床がとても冷たい。けれど、上に乗るアキの躰がとても温かかった。そして、そこはもっと温かかった。
「センパイ……あたしのここもうこんなに……」
 和清の手がつかまれて、アキの股間へと誘導される。スカートの中に手が突っ込まれ、さらにお腹から滑るようにショーツの中へ。
「あっ」
 小さくアキが喘いだ。
 熱い。
 和清の手のひらに熱さが伝わってくる。
 弾力のある亀頭が手のひらのくぼみを押してくる。指先では脈打つ血管を感じた。とても熱い。
 頬を紅くしながらアキが息を吐く。
「はぁ……はぁ……」
 少し白く色づいている息。
 半開きになっているアキの口から涎れが垂れた。
 ぽた……
 和清の鼻に落ちた粒をアキは舌でぺろっと舐め、そのまま這うように舌を動かし唇を舐め、顎を舐め、のど仏を舐め、和清の躰を降りていく。
 首から下への移動は、舌ではなく両手の指先を和清の胸板に滑らせ、そのまま下へ下へ、アキの顔は股間の真ん前にまでやってきた。
「カズセンパイのここ、ちょうど食べごろですね」
 膨らんだ股間のファスナーをジ…ジ…ジ…ジ……とゆっくり開けられる。
 ムンとした空気がアキの顔に当たる。
「料理はあったかいうちに食べないと美味しくないですよね」
 ズボンやトランクスを脱がせないまま、中に手が突っ込まれ硬くなって食べごろの肉棒が取り出された。
 和清が自分の股間を見ると、まん丸の瞳で上目遣いをしたアキがイヌ耳を揺らしていた。
「こういうイヌのおやつありますよね? えっと、骨の形した」
「歯を立てないでね」
「えへっ、ちょっとじゃれるだけですよ」
 まるでそれはイヌがじゃれつくような舐め方だった。笑顔のアキは肉棒を両手で軽く握り、舌の腹を使って大きく亀頭をペロンペロンと舐めはじめる。
 ぺちゃっ……ぺちゃ……
 たっぷりの唾液で乾いていた亀頭が濡らされ、ツヤツヤと妖しく光りはじめる。
 ビクッ……ビクッ……
 亀頭の海綿体が伸縮を繰り返し、尿道口から珠粒の粘液が溢れ出す。
「あぅ……アキちゃん……」
 声も溢れてしまう。
 舌の腹がゆっくりと棒を下りていく。カリの段差にあたり、そのままサオへ。べったりと濡らされたサオから唾液が垂れ伝わり、それを追いかけるように淫らな舌が追う。
 玉がきゅっと萎縮した。
 舌の腹を使うだけではなく、アキは玉を甘噛みするように唇で吸いつき、涎れを垂らしながら和清の股間をぐじゅぐじゅに濡らしていく。
「んぐっ……ん……センパイのおちんちん……美味しいです」
「ひゃっ!」
「どうしたんですか?」
「…………」
 和清は少し頬を紅くして、押し黙ってしまった。垂れてきた涎れがおしりまで伝わってきて、ひやっとして声を出してしまったなんて恥ずかしくて言えない。
 アキは上目遣いをしながら、サオを片手で上下にコスる。
「なんで黙っちゃうんですか?」
 じゅぷ……じゅぷ……
 たっぷりの唾液を塗り込まれた肉棒は、コスられるたびに卑猥な音を立て、そのリズムに合わせて和清が呻く。
「うっ……ああっ……ああっ!」
 必死に声を堪えようとしているようすが伺える。そんな和清を楽しみながらアキは無邪気に笑っている。
「センパイが悶えるたびに、ウサ耳がぴょんって跳ねてカワイイです」
「うう……もうやめようよ……ダメだよアキちゃん……だれか来るかもしれないし……あぅ」
「そのセンパイの瞳、ウルウルしちゃって、おびえたウサちゃんみたい。もっといっぱいかわいがってあげますね」
 勢いよくサオをこすりながら、もう片手をお尻の割れ目へと滑り込ませてきた。
 ぬぷっ。
「ひっ」
 小さな悲鳴をあげた和清。アキの小さな指先で、菊門を押されたのだ。
 ぷにっ、ぷにっ。
 括約筋がしっかりと閉まっていて、入り口には弾力がある。
 イヌ耳の無邪気なアキの瞳に映る怯えた顔の小動物。
 和清の眉間にシワが寄った。
「あひっ!」
 ぬぷぷぷっ!
 中指が根本まで菊門に埋め込まれ、中で腹に向かってクイッと曲げられた。鈍痛にも似た快感の電流走る。和清は身悶えずにはいられなかった。
「抜いて……やっぱりやめようよ……ううっ」
「えへへ、そーゆーセリフってふつー女の子が言うセリフじゃないですか?」
 前立腺を刺激されながら、サオをコスられ、亀頭をじゅばじゅば舐められる。
「アキちゃん……もう……」
「ミルクいっぱい出してくださいね。全部飲んじゃいますから……あぁン……熱いのいっぱいくださいね!」
 アキも辛抱堪らないのか、イヌが尻尾を振るように、しきりに尻を小刻みに動かしている。その股間の前では、スカートをナニかが突き上げながら、ビクンビクン動いている。ショーツが足首に引っかかっている。いつの間にか脱いだらしい。
「センパイ……カズセンパイ……気持ちいいですか……あたしもう……」
 自分のモノをシゴきたくて堪らないのだろう。スカート地にモノを擦りつける動きが見て取れ、もどかしいようすが伝わってくる。それでもアキは自分のモノを触らず、堪ったうっぷんを和清の肉棒にぶつけるのだ。
 イヌの舌使い。大胆に舌の腹をベロベロ動かし、亀頭を叩くように舐め回す。
 大きな口を開けてアキは唇からは、犬のようなヨダレが止めどなく垂れ、潤滑剤となったそれは肉棒を生温かく包む。肉球のようにやわらかいアキの手の中で、カリの段差が弄ばれるようにシコられる。
 ちょっとアキは舌を離して上目遣いで和清を見つめた。
「いつもよりもしょっぱい気がします」
 ヨダレに混ざった先走り汁の味を感じたのだ。
 小刻みに震える肉棒から先走り汁が漏れ続けてしまう。和清がそうであるように、アキもまた――スカートの布に染みができる。
「カズセンパイのこともっと気持ちよくしてあげますからね……うっ、あぁン!」
 欲する快感が得られないもどかしさをさらに和清にぶつける。
 スカートの下でビクゥンビクゥンとさせながら、アキは中指を和清の直腸の中でクイッと曲げた。
 前立腺を刺激された和清は肩をイヤイヤと振りながら身悶える。
「ひっ……もう……イッ……」
 前立腺を刺激されると、強制的に肉棒が硬くなり、膨張してしまい、その状態でシコられ舐められると、一気に噴き出してしまいそうになる。
「イク……うっ……ううっ……」
 硬くなった肉棒を乱暴なほどコスって欲しい。出したくて出したくて堪らない。
 それに答えるようにアキは唇でバキュームのように亀頭を吸いながら、頭を激しく上下させてカリ責めをして、さらに片手で竿をコスり、もう片手で前立腺を何度も中指で押し上げた。
 淫音が響き渡る。
 ヨダレと先走り汁が混ざった液体が、グチュグチュと大きな音を立て、和清の尻からはチュプチュプと控えめながら恥ずかしい音が響く。
 放課後。静かな部屋。淫らな音だけが響き渡り、耳をざわざわさせる。頭の上で揺れるウサ耳が本当の耳になってしなったように、聴覚が鋭くなって感じてしまう。
 イヌ耳のアキは大好物を与えられたイヌのように、狂い悦び肉棒にむしゃぶりついている。ヨダレが垂れて、顎から首を穢しているのも気にしない。
 ケモノのように乱れるアキの姿を見た和清は、自分自身の高ぶりを感じた。こんな恥ずかしげもなく、痴態をされしながら自分の肉棒を美味しそうに食べている。目に飛び込んでくる光景で視界が犯される。
 こんな可愛い子に犯されるなんて……。
 でも、アキのほうが和清よりも立派なモノを持っている。
 それでも、アキの見た目は可愛らしい女の子だ。そんな子がこんな痴態を晒しながら、性欲のままに乱れるなんて、ギャップで和清は胸がドキドキした。
 自分がヤルんじゃなくて、自分がヤレやられている状況に興奮する。しかも、アキの股間には巨大なモノが潜んでいる。和清は火照った全身から汗を噴き出した。
「やっぱりもうやめよう……ああっ、もう……だめ……だってぇぇぇ」
 口ではやめようと言っていても、本当はヤラれたくて仕方ないのだ。イヤイヤ言いながらヤラてる自分に酔っているのだ。
 ビンビンに勃ちすぎた肉棒は付け根が痛いほどだった。今出したら気持ちいいに違いない。限界まで膨れ上がり硬くなった肉棒の中を濁流がぶつかる快感。硬くなればなるほどに、尿道にぶつかっているという感度が強くなる。それが来そうだった。
 和清はつま先立ちになった。燃えるように熱い肉棒も激しく勃つ。
「ううっ!」
 もうダメだ。堪えているのも限界だった。
 肉棒の付け根から先端まで力がグッと入る。
 ドピュ!
 鉄砲玉のように飛び出したザーメンが、アキの鼻の頭にかかった瞬間――。
 ガラガララララ……
 部屋のドアが開けられ、なんと優輝が姿を見せたのだ!

 つづく


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